有意義な創作   ——『衆生は佛であるーー李文彬2017書道作品展』にあたって

2018-01-18
柏水
1716

心经全文69x183cm.jpg

 文彬先生は幼いころからもう有名になって、ここ数十年の間、ずっと書道に携わっている。先生の作品は蜀の地域(今の四川省と重慶市)だけではなく、国内各地のコレクターにも愛されている。それに、日本、アメリカ、ヨーロッパ諸にも伝えられた。先生は当代の著名な書家である白叔に師事していたが自分なりの風格もある。ここ十数年来、李先生は個が大いにコレクターからの好評を博し、作品ができたらすぐ売り切られる。

 だが、今回の書の作品は前のとずいぶん違っている。前の個展の作品は主に中国の詩歌辞賦をもとにして作られたものだが、今回の個は作品の大部分(90パーセント)がお経、例えば『心経』、『金剛経』、『六祖壇経』、『華厳経』などの仏教の経典をもとにしたものだ。

 今回の創作内容は詩歌辞賦からお経に変わったのはただ将来の創作活動のきっかけだと先生は言った。ここ近年来、李先生はよく自分の書道生涯を省みている。色々な展覧会に参加し、個展も何回行ったが、中国伝統文化の伝播においてはまだ足りない(ないというではないが、系統的ではない。)

 その反によって、個展でただ自分の書道技量を見せるのはまだ足りなくて、書道で系統的に伝統文化を伝え、より多くの人に伝統文化に触れさせるのはもっと大切だという問題に気づいた。伝統文化が衰退している今の時代では、書道で伝統文化をより多く、より系統的に伝することによって、伝統文化が好きになる人がきっと多くになると李先生は信じている。

 そのために先生は将来で、相次いて仏教文化、儒教文化、道教文化などの伝統文化を人々に展示するつもりだ。仏教文化あるいはお経の内容を抄録することをきっかけにする理由は李先生は従仏教文化を尊んでいて、多くの高僧と知り合いになり、お経や仏教文化から得る所が多いというところにある。例えば、お経の「応無所住」つまり世俗や物質に執念を持たないという教えは李先生の創作に深く影響している。先生はこの理念の下で古いルールにも拘らず、心と書道の一体化を求めるようになった。流行に乗らず、古い規則に拘らないだけに自分の能力が絶えず上達している。

 特にありがたいのは今回の個展で李先生が1ヶ月前にわざわざ雲南へ行って創作した「建水陶」というシリーズの作品も展示されることになる。これらの作品は皆、李先生がまず陶器の生地で字を書いてから当地の陶芸師によって焼かれたものだ。それに、全部の作品は皆唯一なのだ。その陶器はいずれも壺、茶碗、湯のみ、ケーキボックスなどの茶器だ。書道をその実用性のあり、コレクション価値がある陶器と結び合わせることによって、使用者はそれを鑑賞し使う過程の中でお経の内容に触れることも多くなる。

 今回のお経の内容を抄録することによって自分も大いに勉強になり、抄録の過程にお経の内容も自分の内心に入って、普段困ったことも一掃して落ち着くようになったと李先生は言った。これは多分お経の魅力だ。仏教の経典は今まで流しているのは重大な意義を持っているが、今回の抄録はそれと違った意味がある。

 書家の李先生にとっては今回の創作は非常に有意義なことだが、これらの作品を鑑賞するコレクターや鑑賞者にとっての君はそれと違った意義を発見できるか?


下一篇:这是最后一篇
上一篇:这是第一篇